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アレルギーのはなし

アレルギーと免疫の関係とは?アレルギーが起こる仕組みを解説します

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近年、アレルギーに悩まされる日本人が多くなっています。そこでアレルギーにかからないための予防や、かかったときの対処法などを知っておくことが大切です。

この記事では、

  1. アレルギーの起こる仕組み
  2. 身近なアレルゲン
  3. アレルギーの症状

について解説します。
また、病気別のアレルギーの予防や対処方法はこちらをご覧ください。

アレルギーはどうして起こるの?【免疫との関係を解説】

それではアレルギーの仕組みについて詳しく解説します。

アレルギーは免疫反応のひとつ

アレルギーは免疫反応のひとつです。まずは免疫反応について解説します。

免疫とは簡単にいえば、病気に対するつよさのことです。

体の中には免疫細胞という、ウイルスや病原菌などの自分の体に害を与える物質を駆逐する役割の細胞があります。このうちの一つであるリンパ球が病原体に抗原レセプターとよばれるマーキングを付けて自分の体に害を与えるかどうかを認識します。そしてそのマーキングを頼りに病原体を殺す役割の免疫細胞が仕事をします。これが一般的な免疫反応です。

実はアレルギーもこの反応と同じです。
肥満細胞と呼ばれる免疫細胞があります。アレルギーの人はこの肥満細胞にIgEというマーキングがついていて、それが体外から入ってきた食べ物や花粉などにくっつきます。そうすると肥満細胞はこの本来無害な物質たちを敵だと思い、ヒスタミンロイコトリエンなどの化学物質を放出します。これが原因でくしゃみや嘔吐などのアレルギー反応が引き起こされます。

免疫細胞のはたらきや免疫反応についてより詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。


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免疫力を高めるとアレルギーにならないの?

免疫力は、病気への抵抗力のことです。さらに言うと、免疫細胞の数や強さのことで、これを高めれば、病気にかかりにくくなったり、もし病気にかかっても症状が軽くなったり早く治ったりします。免疫力は体温を上げたり、正しい生活習慣にすることで高めることができます。

そこで、「病気にかかりにくくなるのだったら、この免疫力を高めればアレルギーになりにくくなるのでは?」と思うかもしれません。

しかし、アレルギーは本来、免疫細胞の異常な働きによっておこるものです。だから、免疫力を高めると免疫細胞の働きが活発化し、アレルギーの症状が悪化する可能性があります。

ですが免疫力が低ければ病気にかかりやすくなりますので、何事もほどほどが一番です。

自己免疫疾患とアレルギーとの違いは?

自己免疫疾患とアレルギーはどちらも免疫細胞の異常によって引き起こされます。この項目ではそれらの違いを解説します。

免疫細胞は、骨髄胸腺というところで作られます。また、そこで自分の体を害する免疫細胞は殺されます。しかし、まれにこの自分の体を害する免疫細胞が生き残り、自分のからだを敵と認識し攻撃してしまうのです。これを自己免疫疾患といいます。

どちらもよく似ていますが、

・アレルギー・・・体外の害のない異物に対しておこる免疫の異常反応
・自己免疫疾患・・・体内の害のない細胞に対しておこる免疫の異常反応

という違いがあります。

アレルギーの原因物質であるアレルゲンとは?

それでは、アレルギーの原因のアレルゲンについて解説します。
この項目では、

  1. アレルゲンとはなにか
  2. 身の回りのアレルゲン

について解説します。

アレルゲンとは?

卵や花粉などの、

本来無害だけどアレルギーを引き起こすもの

のことをアレルゲンといいます。
からだに入ったり皮膚と接触したら、肥満細胞の表面についたIgEと反応し、免疫反応を引き起こします。

身の回りに多いアレルゲンは?

食物アレルギーはよく知られていると思います。そこで、食物以外の身の回りに多いアレルゲンをいくつか紹介します。

・動物の糞や毛
・卵などの食物
・ダニ
・花粉
・金属
・薬
・ハチの毒
・うるし

などです。本来からだの異常を治すはずの薬がアレルギーを起こすのは驚きですね。

アレルギーが原因の病気にはどんなものがある?

アレルギー性の病気の中でも悩んでいる人が特に多い病気をいくつか紹介します。

花粉症

スギやヒノキなどの花粉がアレルゲンとなる病気で、鼻水やくしゃみ、目のかゆみなどを引き起こします。また、都内で行われた花粉症患者実態調査では実に48.8%もの人が花粉症であると推定されています。
花粉症についての詳しい解説はこちらをご覧ください。この記事では、花粉症の治し方や手軽にできる対策方法について書かれています。

気管支喘息

気管支喘息はダニがアレルゲンの病気です。ダニが体内に入ると気道とよばれる空気の通り道が炎症を起こします。なんどもこのアレルギー反応を起こすと気道が狭くなります。これによって息苦しさや咳が止まらなくなります。
気管支喘息についての詳しい解説はこちらをご覧ください。この記事では気管支喘息が大人もかかるということ、気管支喘息の簡単な対策方法について書かれています。

アトピー性皮膚炎

皮膚にはバリア機能があります。しかし、アレルギー体質であったり、皮膚の弱い人はこのバリア機能が低くなり、ダニやハウスダストなどのアレルゲンがそこから侵入し、かゆみや炎症を引き起こす病気アトピー性皮膚炎といいます。また、皮膚の弱い子供がかかりやすい病気でもあります。
皮膚のバリア機能の低下が大きな要因ですので、スキンケアをすることによって症状を抑えられます。

アナフィラキシー

ハチに一度刺されたら体内でハチ毒に対する抗体ができます。この状態でもう一度刺されたときにからだ全体に激しいアレルギー反応が起こります。このアレルギー反応をアナフィラキシーといいます。症状は嘔吐や蕁麻疹、高熱などで最悪の場合、に至ります。
ハチの巣を見かけたらハチを刺激しないように直ちに離れましょう。

まとめ

このページの内容をまとめると

・アレルギーは免疫細胞が体外の無害な物質に対して免疫反応をすること。
・身近なアレルゲンには花粉やダニ、卵など様々な種類がある。
・アレルギーの病気には花粉症や気管支喘息、アトピー性皮膚炎などがある。

です。

アレルギーは免疫細胞が体外の物質を敵と認識する異常な免疫反応です。そのためアレルギーは一度かかるとなかなか治りません。しかし、生活習慣を正したり、アレルゲンに近づかないなどの小さなことを積み重ねれば症状は軽くなります。また、新薬の研究や開発も進んでいますので近い将来完治することも可能かもしれません。

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